有痛性外脛骨

外脛骨とは足の舟状骨という骨の内側に存在する過剰骨(普通にはない余分な骨)で、10~25%の人に認められます。
有痛性外脛骨は若年性のスポーツ障害として数多く見られる疾患の一つですが、成人になって痛みが発症することも少なくありません。また、偏平足ぎみの人は体重がより内側にかかり、症状が出やすいようです。外脛骨が存在しても痛みがない場合もありますが、スポーツによる「使いすぎ」や、シューズによる圧迫、発症の原因のほとんどは、スポーツ活動によるものです。

症状
足の内側の痛みと腫れです。痛みは歩行時やスポーツ活動時に増悪し、安静にて軽快します。診断にはレントゲン検査が不可欠です。外脛骨は3つのTypeに分類されます。
Type1 外脛骨が舟状骨と離れているもの
Type2 外脛骨が軟骨板で舟状骨と結合しているもの
Type3 外脛骨と舟状骨が完全に癒合しているもの
Type2が多くみられます。

治療法…
ほとんどが保存療法で改善していきます。
患部の安静を行い、鎮痛剤、温熱療法など状態をみながら痛みの軽減を期待します。
必要があれば固定・足底板の装着をさせます。
3・4か月以上保存療法を行っても症状の改善がない例や、何度も再発を繰り返し、日常生活やスポーツ活動に支障を来すような場合を手術適応と考えています。