後十字靭帯損傷

症状
後十字靭帯は大腿に対し膝の屈曲位での下腿の後方への安定性に重要なはたらきをもつため、損傷すると下腿が後方へ動揺する(ぐらつく)事になります。打撲した下腿前面の痛みや膝裏の痛み、腫れ、運動障害です。時間の経過した症例では関節の不安定性や脱臼感を訴えます。

原因
交通事故や転倒で、膝が前方から強打されることにより、後十字靭帯が損傷します。

治療法…
保存的治療と手術的治療とに分かれます。後十字靭帯損傷は前十字靭帯損傷に比べて日常生活動作に支障を来たす事が少ないため、多くは保存的に2~3週間のギプス固定の後、装具療法、筋力強化訓練でリハビリを行っていきます。手術的治療は、若年者で、動揺性の著しい場合やどうしてもスポーツや日常生活に支障をきたす場合に、合併損傷の有無、年齢や性別、職業、スポーツ種目等を考慮した上で前十字靭帯損傷と同様に関節鏡手術による靭帯再建術を行います。