急性腰痛症(ギックリ腰) 

ほんのちょっとした動作でおこる急性的な腰痛をギックリ腰といいます。ギックリ腰というのは通称で、医学的には 急性腰痛症 といいます。
西洋ではその急激な痛みから「魔女の一撃」と呼ばれています。そのつらさは経験した人でないとわからないという、とにかく痛くてつらいものです。腰痛のなかでも痛みが鋭い腰痛です。
重いものを持ち上げるときに、腰を痛めてギックリ腰になるというイメージが強いですが、実際にはくしゃみをしたり、後ろを振り返ったり、かがんで物を拾おうとした時など、日常の何げない動作でギックリ腰になる場合がほとんどです。
すぐに痛くて動けなくなる場合と、ひねったときは何ともないのですが、数時間後からズキズキと痛くなり動けなくなる場合とがあります。

原因
ギックリ腰は、不自然な姿勢や不用意な動作、中腰の姿勢、同じ姿勢を長時間続けたりすると起こりやすいです。日常生活では、重い物など腰を曲げずに持ち上げたり、ゴルフなどで十分なウォーミングアップをせずにプレーしたりするとギックリ腰を引き起こしやすくなります。
腰や骨盤の筋肉、筋膜、じん帯、軟骨(軟部組織)の損傷によるもので、特に多いのが骨盤の仙骨と腸骨の2つの骨からな仙腸関節に付着する軟部組織の損傷により起こるギックリ腰です。

治療法…
ギックリ腰になってから2・3日間は、お風呂に入れません。心がけるべきことは初めの3日間ぐらいは極力、 横になり寝ていた方が 回復を早めることになります。その後も約1週間は安静を心がけ、中腰になることを極力避けることが大切となります。中腰の姿勢になると再発することがあります。気をつけたいのは 冷やすのは受傷後2・3日位で強い痛みが引くまでそれ以降 冷やしていると、血行不良の元となり筋繊維の補修遅延の原因となり長引きます。
治るのに3~4週間はかかるので、急性期の激しい痛みがなくなっても、 その期間は無理をせず、関節の軟部組織の修復に必要な ビタミンC・コンドロイチン・グルコサミンなどを摂取して 自然治癒力を高められた方が早く治ります。
整形外科では消炎鎮痛剤や筋弛緩剤の処方に加え、痛みが治まった状態なら、牽引療法やホットパック、コルセットの着用、 家庭でできる腰痛体操の指導などを行うことが多いようです。

ホームケア…
寝る時のポイントとして、横向きの場合、背中を丸めて、膝を深く押し曲げます。仰向けの場合は膝を軽く立て、その下に枕か座布団を丸めてはさみます。うつ伏せに寝るのは厳禁、腰が反る為、負担が大きくなります。お尻が沈むような柔らかい布団は、腰に負担がかかるので、硬い布団がいいです。
ギックリ腰の対処法としては急性におこる腰痛は、患部は必ず熱をもち炎症をおこしています。熱をもつのは毛細血管が切れて内出血をおこし、動脈血が患部に流れてくるからです。 腰をいためてから、少し時間がたってくるとズキズキとした脈打つ痛みがやってきます。 まずは腰を冷すことが重要です。冷やすことで血管を収縮させ、動脈血の患部への流入を最低限におさえます。これで腫れは最小におさえることができます。