上腕二頭筋長頭腱炎

原因
上腕二頭筋長頭腱は肩関節の関節唇から発し、結節間溝を通り、上腕二頭筋短頭と合流して上腕二頭筋となります。
上腕二頭筋長頭腱は他の筋肉や腱と強調して、肩の全ての運動に関与します。そのため、上腕二頭筋長頭腱は絶えず上腕骨頭から機械的な圧迫や刺激を受けています。この様な解剖学的特徴から、上腕二頭筋長頭腱は慢性的にストレスを受けやすく、炎症を生じやすいと考えられます。
上腕二頭筋長頭腱炎は20~40歳代に多く、症状としては肩の痛みや運動制限を訴えます。中には、スポーツ活動時に「コクコク」と言う雑音がすると訴えられる方もおられます。結節間溝に圧痛を認め、肩関節の内・外旋(内ひねり、外ひねり)で肩の前面に痛みや雑音を聞き取る事が出来ます。

治療法…温熱療法や電気刺激療法、ストレッチ、筋力強化訓練などを指導します。難治例に対してはステロイド腱鞘内注射を試みます。これらの保存的治療にて改善の得られない症例では手術的治療を検討します。